インターネットでソフトウェアを探していると、旧バージョンの.Net Frameworkを対象としたEXEで、使いたいけど新しい.Net Frameworkでは動かないというケースがよくある。
Windowsも10になると、.Net Framework 3.5はデフォルトでインストールされていない。後からインストールすることもできるのだが、端末によって旧Frameworkをインストールしたくない場合がある。
（検証用PCなど）
今回その必要に駆られたのは、フリーソフト「マウストレーサー（MTrace20.exe）」だ。
ロングラン試験の一環で、1週間くらいユーザーのアクションを想定したマウス操作を行わせる。
マウストレーサーは残念ながら.Net Framework 3.5を対象として作られており、Windows 10のデフォルト状態では起動することができない。かと言って試験で使う検証用PCに.Net Framework 3.5を入れたくない。
そんな場合の対策方法を紹介します。
Windowsが拡張子EXEを実行する暗黙ルールとして、
[任意のファイル名].exe
を起動する前に、
[任意のファイル名].exe.config
があるかどうかを見て、ある場合は内部の設定や起動条件を見ます。
.Netでの開発経験がある方はわかると思いますが、
exe.config(app.config)には、起動するFrameworkのバージョンや、設定値などを記述することができます。
今回はこのルールを利用します。
今回はマウストレーサー（MTrace20.exe）を例に作成します。
①まず新しいテキストドキュメントを作成し、ファイル名を「MTrace20.exe.config」にします。
②テキストの中身は下記のように記述して保存します。
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<configuration>
<startup useLegacyV2RuntimeActivationPolicy="true">
<requiredRuntime safemode="true" imageVersion="v4.0.30319" version="v4.0.30319"/>
</startup>
</configuration>
③作成したファイルをMTrace20.exeと同じフォルダに配置する。
以上で完了です。
MTrace20.exeをダブルクリックすると起動できるはずです。
この方法で.Framework3.5以前を対象に作られたアプリケーションが、4として動作させることができます。
おしまい。